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本音トーク本音トーク

2023.08.31

「モーツァルト頌」を読み始めて

奥原由子 この本は、1966年に白水社から刊行されたもので、編者は吉田秀和氏と高橋英郎氏。 500ページを超える立派な装丁のズッシリ重い本です。 何百人もの歴史に残る偉大な人々のモーツァルトを讃えた文章を集めたものです。 まず、その並んだ名前の大きさと人数に圧倒されました。 専門は音楽のみならず、文学、美術、哲学、科学、等々多岐にわたります。 それぞれの分野で前人未到の仕事を成し遂げるのに、彼...

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2023.08.17

「魔笛」

奥原由子 「ドンジョヴァンニ」に引き続き「魔笛」を観ました。 やっぱり最高! 35歳の若さで12月に亡くなるモーツァルトですが、このオペラはその直前9月に初演されされました。死の床で彼は「もう一度魔笛が観たい。」と言ったそうです。 人を愛し愛されたい人懐こい少年は、それを実現してくれるのは自分の音楽だと実感していました。 「魔笛」は、彼が他の誰もできないような集中力で弛み無く勉強し作曲し続け...

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2023.07.13

フィガロとドン・ジョヴァンニ

奥原由子 6月の掲示板に、ドン・ジョヴァンニは嫌いと書きました。 あんなに素晴らしい「フィガロの結婚」の後何故ドンファンなんかを主人公にした暗い曲を作曲したのか理解できなかったんです。 でも、今回のシュトゥッツマン指揮メトロポリタンオペラの上演を観て目から鱗でした。 ベルリン在住時代、「フィガロの結婚」が上演される日は朝からソワソワ。 何回観ても序曲が始まると心臓ドキドキ頭クラクラ息も絶え絶...

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2023.06.15

作品から放射する作者の魂

奥原由子 いつも音楽から私たちの心に伝わってくる作者の魂について書きました。 今回は焼き物です。 益子焼の名人、須藤武雄さんの作品です。 かつて古谷先生が、須藤さんの人柄と創作に対する姿勢に惹かれ入手した作品達です。 自然で飾らない、出会う者を優しく包み込むような温かさを持った方でした。 何代も続いた陶工です。最高レベルの技術への確固たる自信はもちろん、独自の作品へ熱々の情熱もお持ちでした。で...

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2023.04.19

名曲集「春への憧れ」再販

奥原由子 2006年に出版したモーツァルトの名曲集「春への憧れ」が完売し、再販しました。 モーツァルトには、私は子供の頃から心の支えとしてお世話になってきました。 彼にはご恩返し、同時代の皆様には彼との出会いのお手伝いになればと作った曲集です。 若い頃から最晩年までの作品を網羅しています。 ご存知のように、モーツァルトのフルート作品は何曲もありません。 20歳そこそこの彼が、自力で人生を切り...

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2023.03.23

桜桜桜桜桜!

奥原由子 昨日は気持ちの良い青空の下、満開の桜を楽しみました。 ここ国立の街の、まっすぐ長い駅前大通がピンクに覆われます。 見事です! 桜というと、思い出す短歌と、耳の中に聴こえてくる音楽があります。 もちろん、とりとめのないイメージです。 一つ目の組み合わせは、 本居宣長の「しき嶋のやまとごゝろを人とはゞ朝日にゝほふ山ざくら花」 と、 ベートーヴェンの「大公トリオ」 です。 封建時...

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2023.01.26

12月の発表の感想と次回の目標その2

奥原由子 ①今回の感想と②次回の目標の投稿を追加します。 先週も書きましたが、テクニックも表現力も大きくアップしていると感じました。 そして、音楽や作者や聴き手への意識も明らかに変化してきていると感じました。 投稿のコメントもそれを裏付けています。 無理してでも書いておくことが、日々の練習や次回の発表に必ず役立つと確信しています。 では。 ☆ カブサンさん ① 良かった!と思う点 ・たっ...

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2023.01.18

12月の発表の感想と次回の目標

奥原由子 ①今回の感想と②次回の目標を書いていただきました。 発表直後の私の感想で、このところの皆さんの上達ぶりは素晴らしいと書きました。 テクニックもですが、表現力もです、と。 そして、メンタルの方向性が明らかに音楽や聴き手に向かってきたと感じました、とも。 そしてそして、ハッキリと「リープハーバー」の情熱を感じましたが、皆さんからの感想もそれを裏付けるものでした。 この気持ちを忘れず次に生...

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2022.12.19

発表を聴かせていただいて

奥原由子 このところの皆さんの上達ぶりは素晴らしいと感じていました。 テクニックもですが、表現力もです。 そして発表では、メンタルの方向性が明らかに音楽や聴き手に向かってきたと感じました。 本当に素敵です。 私がベルリン留学から帰国する時、シュミッツ先生のおっしゃったことは、 「私は教えられる全てをあなたに伝えました。それを生かして、良いアマチュアであり続けなさい。そして日本で良いアマチュアを...

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2022.12.02

今年の振り返りと発表の目標ーその3

奥原由子 12月の発表に向けて、今年1年の振り返りと今回の発表の目標を下記の3項目で書いていただきました。 ①あなたの描いた「1年後の目標」の実現はどんな具合ですか? ②また、目標に掲げなかったのに、思いがけなく良い具合にマスターしたことはどんなこと? ③今回の発表では、どんな演奏をしたいですか? ①と②を踏まえて、「希望」と「できるだけハッキリとしたビジョン」を描いてみましょう。 ◯投稿さ...

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2022.11.24

今年の振り返りと発表の目標ーその2

奥原由子 12月の発表に向けて、今年1年の振り返りと今回の発表の目標を下記の3項目で書いていただきました。 ①あなたの描いた「1年後の目標」の実現はどんな具合ですか? ②また、目標に掲げなかったのに、思いがけなく良い具合にマスターしたことはどんなこと? ③今回の発表では、どんな演奏をしたいですか? ①と②を踏まえて、 「希望」 と 「できるだけハッキリとしたビジョン」 を描...

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2022.11.18

今年の振り返りと発表の目標ーその1

奥原由子 12月の発表に向けて、今年1年の振り返りと今回の発表の目標を下記の3項目で書いていただきました。 ①あなたの描いた「1年後の目標」の実現はどんな具合ですか? ②また、目標に掲げなかったのに、思いがけなく良い具合にマスターしたことはどんなこと? ③今回の発表では、どんな演奏をしたいですか? ①と②を踏まえて、「希望」と「できるだけハッキリとしたビジョン」を描いてみ...

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2022.10.21

「聴く喜び」その2

奥原由子 前回の「本音トーク」では、「聴く喜び」に注目しました。 勉強した中から、興味深いことを補足します。 専門家の研究のおかげで、私たちが日頃漠然と感じていることが実証されていくのはワクワクです。 ◯脳から耳へ。 前回、音は耳から入ってきます。耳はその音の信号を電気信号に変えて大脳に伝えるのだそう。ということで、音からの情報をキャッチしているのは脳。 と、レポートし...

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2022.10.14

「聴く喜び」を満喫したい!

奥原由子 前回の「本音トーク」では、 「歌う喜び、踊る喜び、聴く喜び、 この三つの喜び のうち、「踊る喜び」関連の「動作」に注目しました。 今回は、「聴く喜び」に注目します。 ◯学者さん方の最先端の研究を少しだけ勉強しました。 音楽が耳に入ってきた時の耳の機関の反応と、その情報が脳に伝わり、心が影響される様子は興味深かったです。 では、順を追って。 音は耳から入...

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2022.09.22

動作と響きの密接な関係

奥原由子 前回の「本音トーク」には、「 歌う喜び、踊る喜び、聴く喜び、 この三つの喜びを生徒の皆さんが享受し、爽快な気分を味わえるようなレッスンをしたいと思うのであります。」と書きました。 そして、どこから始めようかな、と考えつつ皆さんの演奏を拝見拝聴していて一番気になったのは、直立不動の動作でした。踊る喜びにはかなり距離有りです。 楽譜から目を離さず、フルートを操って...

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2022.09.09

フルート演奏=歌う+踊る+聴く=心身爽快

奥原由子 近年、歌うことや踊ることや音楽鑑賞の心身への良い効果が実証されています。 もしかして、これらは皆フルートを演奏することの中に含まれているんじゃないかしら。 だったら病み付きになるわけだ! ☆歌う喜び 気持ちを音楽に乗せて歌うのは爽快。 フルートで歌うことのメリットは、声に自信がなくても、起伏に富んだ美しいメロディをゆったり歌えること。 軽やかで躍動的...

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2022.08.18

パユの公開レッスン

奥原由子 パユの公開レッスンをオンラインで視聴しました。 彼が長年所属しているベルリンフィルの音楽は表現力が超豊か。 強弱の幅は広く、音色は変化に富み、語り口は多様で抑揚もくっきりはっきりしている。奏者達は皆ソリストのように常に全身全霊で音楽を表現する。それが一丸となるのだから大迫力。 そんな演奏が日常となっているパユ。曲のビジョンを実現するための具体的な方法を細かく教え...

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2022.07.21

今年はメタバース元年だそう。

奥原由子 メタバースって? 現実世界の多様な活動を、仮想空間で行うことだそう。 距離や身体能力などの制約を超えて体験できるということで、年々行動範囲が狭まってくる高齢者にはありがたい朗報! 諦めていた2025年の万博も、自宅から見物できたら夢のよう。 NHKの番組では、アメリカのリアルなオフィスを持たない会社が紹介されていた。社員は自宅にいて、それぞれのアバターを出...

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2022.07.13

心身の健康にも「姿勢と呼吸」は大切らしい

奥原由子 シュミッツ先生のキーワード、「フルート演奏で一番大切なことは、姿勢と呼吸」はお馴染み。 でも、これが現代人の心身の健康にも重要だそう。 先日のNHKの番組で取り上げられていました。 現在、私たちは日常的に多くのストレスにさらされています。 また背中を丸める姿勢での作業も多い。 知らず知らずに呼吸が浅くなってしまう。 結果、肺の底に吐き出しきれない空気が溜まっ...

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2022.06.23

「発表」体験を有効に

奥原由子 オンラインレッスンが始まって以来、発表は年に一度ではなく数回づつになっています。 自宅で、聴き手も少なく、伴奏も無しということで、マイペースで演奏されています。 この形態のメリットの一つは、意識が分散されず、自分の演奏だけに集中できること。 もう一つは、「場数を踏む」機会が多くなることです。 結果、皆さんの演奏のレベルは格段にアップしています。 ☆☆☆☆☆ 現在...

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2022.04.15

心身にとっての呼吸の重要性、その2

奥原由子 今回は先月の続き、 呼吸と脳の関係 をお伝えします。 ◯私たちの脳には呼吸に関連深い箇所が3っつあるそうです。 ①脳幹    生きるための呼吸「 代謝性呼吸」 を担当。 ②大脳皮質  意識的な呼吸「 随意呼吸」 を担当。 ③扁桃体   感情に影響される呼吸「 情動呼吸」 を担当。 ◯3箇所の連動システム 扁桃体の 「情動呼吸」 は、喜怒...

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2022.03.25

心身にとっての呼吸の重要性、その1

奥原由子 先日NHKの「ヒューマニエンス」という番組で、呼吸のことが取り上げられていました。呼吸生理学の最新情報です。とても興味深かったので、私たちのフルートと関連ありそうな項目をレポートしてみます。 ☆呼吸    自律神経を意識的にコントロールできる唯一の方法。 ☆深呼吸    自律神経の乱れを整える為に有効な呼吸法。 ☆呼吸によって 人間の認知活動が遅くな...

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2022.02.25

リズムの魅力、そして「フルートハイ」

奥原由子 ◉先々週も書いたように、リズムやメトロノームが注目されています。 そこで、改めて考えてみました。 なぜ私はメトロノームと一緒に吹くのが好きなんだろうって。 ◯音楽療法の林明人先生の研究と実践によると、 一定のリズム を繰り返し聴くことで、 脳 が刺激され、リズムに合わせて 身体 が快適に動き始める。それに伴い 気持ち も上向くのだそう。 そこに...

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2022.02.17

「…にもかかわらず……」

奥原由子 今回課題になっている曲を、より深く感じ取るためのキーワードです。 明るい曲が、必ずしも明るい状況から生まれるとは限りません。 逆に、暗かったり困難な状況から生まれた明るい名曲はたくさんあります。 むしろ、その方が主流かも。 例えば、J・シュトラウスの、生きる喜びに溢れた名曲達。 彼の生きた時代も、自身の人生も順風満帆ではありませんでした。 にもかかわらず 彼...

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2022.02.10

達人にリズムあり

奥原由子 ◉学生の頃「メトロノームは神様と思え」と教わった。 以来練習時は常にカチカチ鳴っていた。 ◯基礎練習では、 呼吸練習時、横隔膜の自在なコントロール。 ロングトーンの始めや終わりや強弱のタイミングの目安。 指練習では、正確さと速さの限界越え。 ◯楽曲の練習では、 速い曲では、テンポアップをサポートして最適探し。 ゆっくりな曲では、間延びしないようサポート。 そ...

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2022.01.20

1年後と3年後の目標

奥原由子 今回は、皆さんの1年後と3年後の目標を書いていただきました。 それは、目標がはっきりしていた方が断然効率が良いからです。 それに、課題を人から押し付けられるより、自分の心が求めたものを実現させる方が楽しい。でしょ? 皆さんの目標を読ませていただいて、とっても嬉しかったことが二つあります。 ①目標のレベルが結構高い! これは、 演奏技術のレベル が上がっていることと、...

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2021.12.23

年末のご挨拶

奥原由子 今年もオンラインの1年でした。 もちろん、実際に顔を合わせてのコミュニケーションも大切だけど、オンラインの使いこなしもますます重要だとも実感してます。 実際このところ、パリやベルリンとも繋がり、居ながらにして新鮮な情報や感動が得られました。現地に赴いても、必ずしも出会えるわけでもない程貴重な内容でした。 来年も、より広く深く世界と出会いたいと思っています。 そんなネ...

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2021.10.22

パリと繋がったオンライン公開レッスン

奥原由子 20日夜、パリ音楽院教授フィリップ・ベルナルド先生のご自宅と、東京のスタジオの学生さんとをオンラインで繋げたレッスンが、オンラインで一般に公開された。 なんという素敵なことが実現したんだろう! ありがたくて言葉もない! 以前、東京でのベルナルド先生の公開レッスンを聴講したり、リサイタルを聴いたりして、機会があったらまた是非、と思っていた。 このご時世、当分無理なのかな、と...

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2021.05.31

「こんな時だからこそ!」という皆さんの情熱を讃えて、その2。

奥原由子 5月14日に引き続き皆さんの感想です。 今回の皆さんのコメントから、予期しない状況に前向きに対処するのに、フルートが役に立ったということが感じられ感動しています。 おかげで私は、新鮮な燃料を満タンに満たしていただいたような気分です。 素晴らしい皆さんの期待に応えられるよう、頭の塵を払い、レーダーを磨き、心を潤して、目をしっかり見開いて勉強しようと決心を...

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2021.05.13

「こんな時だからこそ!」という皆さんの情熱を讃えて。

奥原由子 オンラインレッスンが始まって1年が経ちました。 この1年を振り返っての私の感想は、3月25日の「本音トーク」にアップしました。 今回は、皆さんの感想です。 お互いの声を聞き合い、参考にして、より効果的で感動的なフルートタイムを作っていきたいと思います。 その前にもう一度、声を大にして言っておきます。 こんな時なのに、「こんな時だからこそ!」とばかりの皆さん...

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2021.03.25

オンライン元年、離れていても心は近付いた!

奥原由子 レッスンがオンラインになりほぼ1年。 残念ながら、まだ当分続きそうな気配です。 そこで今回は、この1年を振り返って、 新しい体験で、良かったこと、残念だったこと、 そして 今後への希望も 書いていただきます。 まずは私、奥原から。 この1年、突然慣れ親しんだ日常は断ち切られました。 マンネリの幕が取り払われたことで、私たちの 意識は否が応でも鋭敏にな...

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2021.03.19

今こそのシュミッツ先生のキーワード

奥原由子 そろそろ桜は咲き始めましたが、じっと我慢の空気はやっぱり有りますね。 あーあ、すっきり解放されたい! ◉こんな時だからこそ、シュミッツ先生のキーワードは身に染みます。 「演奏の目指すものは、 何ものにも束縛されない絶対自由 」 だそうです。 せめて、フルートを吹いている時だけでも、こんな気分を味わいたいですよね。 そんな願いが実現できそうな曲が今回提...

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2020.12.25

私のベートーヴェン との出会いとその後

奥原由子 ベートーヴェン 生誕250年記念の年も後数日。 今年は様々なイヴェントや放送があり、様々な方達がご自分のベートーヴェン を熱く語っておられました。 彼が亡くなった時、2万とも3万ともいわれるウイーン市民が棺に付き従ったと記録されています。そして彼が残したメッセージは、時を経て世界中で数え切れないほどの人々の心の奥底まで到達し続けているなんて奇跡ですよね。 その上、...

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2020.11.20

コンサートを終えて。その3

奥原由子 コンサートの感想の第3弾、今回は私の感想です。 まず、現在のような生きにくい状態の時に、フルートを吹き続け、その上オンラインにもかかわらず学びの歩みを止めない皆さんに、深く深く敬意を表します。 フルートが、自分らしく前向きに生きるための必須アイテムになっているんですね。素晴らしいです! その上、今回の発表の 準備 と 本番 と 振り返り 、全てに...

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2020.11.13

コンサートを終えて。その2

奥原由子 コンサートの感想の第2弾です。 ①発表曲の解説を書く前と、書いた後、自分の意識や演奏がどう変わったか? ②初めてのオンラインでの本番体験の感想。 前回同様、この2点を書いていただきました。 万歩計さん ① 発表曲の解説を書いた後は、目的ができたので練習しやすくなった。あたかも灯台の灯りを目指す船のように、少しぐらい航路からずれても(つまり演奏を間...

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2020.10.23

コンサートを終えて。その1

奥原由子 コンサートが終わり、 ①発表曲の解説を書く前と、書いた後、自分の意識や演奏がどう変わったか? ②初めてのオンラインでの本番体験の感想。 この2点を、発表の終わった方から、記憶の新しいうちに、書いていただきました。 Y.Aさん ① 普段からレッスンで先生に『イメージが出来てから演奏すること』とアドバイスをいただいていましたが、ほとんど実行できていませ...

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2020.10.09

曲目解説を書いてみましょう。

奥原由子 今年は、例年のような発表の場がないので、オンライン上でリサイタルをしてもらうことにしました。 プログラムは、シューベルト作曲「音楽に寄せて」、サティ作曲「ジムノペディ」と「ピカデリー」、ヴィラ・ロボス作曲の「ブラジル風バッハ」の4曲です。 慣れない作業で、かなり「脳トレ」になったようですね。 予想以上に、個性的な解説が寄せられました。 同じ音楽から、こんなにも様...

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2020.09.25

忍者の呼吸エクササイズ「息長(おきなが)」そして「明鏡止水」

奥原由子 シュミッツ先生の教え。「フルートで一番大切なのは、姿勢と呼吸」 。 なので、呼吸の話はいつも興味津々。 先日NHKの番組で、忍者がやっていた呼吸エクササイズが取り上げられ、それを現代に応用する試みも紹介されていたので、レポートします。 仕事は常に命がけだった忍者は、日頃、 「息長(おきなが)」 という修行をしていたそう。それは、 鼻から細く息を吸...

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2020.07.31

オンラインレッスンー生徒の皆さんの感想

奥原由子 オンラインレッスンを始めて2ヶ月経ちました。 皆さんから寄せられた、新しい体験の感想を掲載します。 どなたのメッセージも本当に前向きで、興味深いだけでなく、温かな気持ちが伝わってきてとっても嬉しかったです。ありがとう! 皆さんの情熱が、私の頑張りの原動力だと改めて感じました。 そして、皆さんからの希望は、余すところなく叶えたいと張り切っています。 リモー...

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2020.06.30

オンラインレッスンを始めて

奥原由子 4月以降、休業したままただ呆然とし、毎日ニュースを見ながら収束予測を待っていました。 そんなある日、若い友人に「オンラインで始めないんですか?」というメールをもらい、ハッと正気に返った思いでした。 早速準備を始めて、6月開始に漕ぎ着けました。 始めて本当に良かったと思います。まだ当分対面では始められないことが明らかになりましたものね。 ハッパをかけてくれた友人に...

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2020.04.23

連休、今年はお家でお出かけ気分を!

奥原由子 家に居ながらにして、春の戸外を満喫気分になれる音楽をご紹介します。 こんな状況です。響きで全身を包んで、ニコニコと深呼吸させてくれる音楽は有効だと思います。どれも短い曲ではありませんが、ご心配なく。空気清浄機のように流せば良いのです。 まず、 シューマン作曲の交響曲1番「春」。 年中何回でも 満開の桜のお花見 ができます。晴れ晴れとした、圧倒的な喜びが降...

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2020.03.27

モーツァルトとスミレ

奥原由子 今月、視聴曲と掲示板に 「すみれ」 を取り上げました。 2月にお聴きいただいた 「春への憧れ」 にもスミレが登場します。 そして、お父さんが亡くなって間も無く作曲した 「夕べの想い」 にも。 この3曲は、モーツァルトの歌曲の中でも名曲中の名曲と言われていますす。言葉で書かれている内容を、メロディ、リズム、ハーモニーで明確に表現している特別な曲だからです...

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2020.02.27

手塚治虫とベートーヴェン

奥原由子 昼夜を問わず仕事をしていた手塚治虫は、クラシック音楽を大音響でかけていたそうです。 取り分けベートーヴェンへの思い入れは特別だったようです。 「ぼくは自分がベートーヴェンと性格が、ひどく似ているような気がします。……」と、書いているくらいに。 彼の生前最後の作品が、ベートーヴェンを題材にした「ルートウィヒ・B」。 そして、仕事部屋のレコードプレーヤーには、...

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2020.01.31

アンドリャーシュ・シフのベートーヴェン

奥原由子 NHKテレビでシフのベートーヴェンピアノ協奏曲全曲を視聴。 全身全霊を込めた、誠実で生き生きとした演奏に感動しました。 演奏も素晴らしかったけど、インタビューで語った内容も興味深かったので書いておくことにしました。(かなり断片的になってしまいますが。) シフは若い時からモーツァルト全曲録音等々大活躍だったが、ベートーヴェンは50歳になるまで温めていて、世に出...

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2019.12.27

年末には、やはりベートーヴェン!

奥原由子 今年も暮れの行事のように方々で第九シンフォニーが演奏されるようです。 もう恒例になってしまったから、改めて「何故?」なんて考えなくなってしまっているみたいに。 でも、この曲の内容を改めて意識することは意味深いことだと思います。 1789年、「自由、平等、友愛」を掲げた革命がフランスで起こりました。 それに影響を受けた、隣国ドイツの詩人シラーが、 “百万の人々よ...

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2019.11.21

発表会を終えて

奥原由子 先月予告のベートーヴェンの話は一旦中断です。 先週末の発表会の感想を、記憶が薄れないうちに書いておくことにしたので。 想いを込めたフルートの響き。それを的確にキャッチしサポートするピアノのハーモニー。加えて、演奏する時の緊張感や高揚感、聴く側に回った時の温かな共感。それら全部が溶け合わさった幸福な空気が、終日スタジオいっぱいに充満していました。 年齢は子供か...

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2019.10.25

来年はベートーヴェン生誕250年

奥原由子 記念の年ということで、様々なイヴェントが計画されているようです。 また、様々な方達がそれぞれのベートーヴェンを語っておられます。 改めて、ベートーヴェンは愛されているんだな、と感じるこの頃です。 そこで、私も恥ずかしがりながら個人的なベートーヴェン愛を語ることにします。超個人的な話ですから、読み進まないことをお勧めしますが。 何を隠そう私はベートーヴェン ...

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2019.09.26

生き生きと歌え踊れオタマジャクシ達!

奥原由子 音符をオタマジャクシと呼び始めたのはいつのことかしら? 紙の上に作曲家達が書き認めたオタマジャクシ達。 このチビ達は、見かけによらず大きな使命を帯びたもの達だったようです。 (以下言い方様々ですが、音符=1音=オタマジャクシです。) 古今の偉大な作曲家達は、命がけの思いを彼らに託しました。 私がベルリン芸大でお会いした作曲家の先生(20世紀を代表する偉大な方)...

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2019.08.30

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その10の2

奥原由子 昨年11月に取り上げた、 全ての音が何かを語っているように。 を再びです。 作者が音符のつぶつぶに込めた気持ちやメッセージを「読み取り、感じ取り、共感し、表現する」ことが大切というキーワード。 今回はピアニスト、アレクサンドル・トラーゼが同じようなことを語っていたので取り上げます。 「私の心を引き付けているのは、曲に秘められたストーリ...

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2019.06.27

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その16

奥原由子 全身すべての関節がシュピーレンしているようにしなさい。 このキーワードに関しては以前にも触れましたが、本当に重要だと実感しているのでまた書きます。 シュピーレン は、英語のプレイで、遊ぶにも楽器の演奏にもスポーツにも使います。 この言葉を先生は、関節の状態や動きにも使われました。 関節を遊ばせる???ですよね。 唇から息を出して指を動かせばフルー...

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2019.05.31

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その15

奥原由子 真逆の要素をいつも意識しなさい。 ゆっくり、リタルダンド、弱い、デクレッシェンド、レガート、低い音域、下行形などの要素を先生は 左のグループ と表現されました。 それらと対照的な、 速い、アッチェレランド、強い、クレッシェンド、スタッカート、高い音、上行形などの要素を 右のグループ と。 同じグループの要素は簡単に結び付き易いけど...

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2019.04.26

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その14

奥原由子 「目的地に辿り着こうとする時は、なるべく遠回りをしなさい。」 その方が、結果的に多くを学んでいるからということだそうです。 このことは以前にも書いたかもしれませんが、今回は最近よく耳にする「AI のディープラーニング」の話を聞いていて思ったことです。 ディープラーニングは、人間の脳が新しいことを学ぶときのシステムを、AIの教育に応用したもののようです。 その中...

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2019.03.22

音楽は心と心を繋いでくれる。

奥原由子 海外留学を体験した二人のお嬢さんが、久しぶりに顔を見せてくれました。 困難を、身一つ、自力で乗り越え、一段と素敵なレディに成長した様子は眩しいくらいでした。そして、フルートを通しての、他国からの留学生との音楽でのコミュニケーション体験を話してくれました。 お一人はオーストラリアで。 学生寮で吹いていたら、それまで話したことのなかった学生が、自分はピアノを弾けるから合わせよう...

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2019.02.22

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その13

奥原由子 21(アイン・ウント・ツヴァンツィッヒ)22(ツヴァイ・ウント・ツヴァンツィッヒ)23(ドゥライ・ウント・ツヴァンツィッヒ)24(フィア・ウント・ツヴァンツィッヒ)25…… いきなり「ン?」ですよね。 これはドイツ語での数の数え方です。 メトロノームが無い時、上記の数をできるだけ速く言ってみれば、60の速さが感じられるとシュミッツ先生は教えてくださいました。 1分...

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2019.01.25

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その12

奥原由子 「変化の必然性の法則」ということがあるそうです。 新年にいきなり難しいキーワードでごめんなさい。 ロングトーンで音が均質的に保たれると、「疲労現象」とか「順応現象」とかいうもので、だんだん弱く聞こえてきて、遂には忘れられてしまうそうです。 私たちには、変化しか知覚できないので、クレッシェンドする等何らかの 変化 をつけなければならないそうです。 お話変わって...

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2018.12.21

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その11

奥原由子 演奏で目指すところは、「何物にも束縛されない自由な情熱の表現」だよ。「お客さんを座らせて置いちゃいけないよ!」 だそう。 私がシュミッツ先生と出会った時は、残念ながらもう演奏活動は引退なさっていたので、聴くことはできませんでした。かつての様子は先生の同僚であるピアノの教授が「あなたの先生のコンサートは、…」と、話してくれました。 クラシックのプログラムなのに、ロックのコ...

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2018.11.22

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その10

奥原由子 全ての音が何かを語っているように。 先月、私たちが新しい楽譜に出会った時の取り組み方を書きました。 繰り返します。 音符のつぶつぶを読み取りつつ吹いてみる。 そして、吹けないところがあったら繰り返し練習する。 でも、それより先ずその 音楽の出来上がりをイメージした方が効率が良いし、楽しい。 今回はそれに加え、 作者が音符のつぶつぶに込めた気持ちや...

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2018.10.26

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その9

奥原由子 先ず、その楽譜が描いている音楽を、はっきりとイメージするのが大切。 私達は新しい楽譜に出会うと先ず何をするでしょうか。 音符のつぶつぶを読み取りつつ吹いてみる。 そして、吹けないところがあったら繰り返し練習する。 その甲斐あって、サラサラ吹けるようになる。 ああ良かった、できた! または、テクニックの追いつかない箇所もあり、コツコツと練習を続ける…ですよね。 ...

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2018.09.28

古代中国、「楽」は「音楽」、そして「癒し」

奥原由子 ▶︎ 「古代中国では、音楽の存在意義をめぐる議論が豊かに展開した。音楽はどのような存在であるか、音楽はどうあるべきか、と言った根源的な問題に関して思索を凝らした点で、中国文化はギリシア文化と並んで古代世界の中で光彩を放っている。」 笠原潔著「音楽の歴史と音楽観」より。 ▶︎ 上記の書き出しに続き、当時は「楽」たった一文字で「音楽」も「音楽の存在意義」も表したと書かれています。...

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2018.08.30

「セロ弾きのゴーシュ」~音楽が心身を癒す

奥原由子 アンサンブルのグループが、病院でのイヴェントに出演することをきっかけに、宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」を思い出しました。 音楽の心身の癒し効果が注目され始めたのは昨今です。音楽学校にも音楽療法の科ができ、専門家が排出し活躍し始めています。 その音楽の効用を、賢治は約90年も前に気付き、その上子供でも理解できる童話で表現したなんて改めて驚きです。 お話は。 ...

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2018.07.27

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その8

奥原由子 発表会から3週間以上経ちましたが、ご自分の演奏への冷静な評価ができる頃でしょうか。 良かったことも、心残りだったことも、忘れないうちにメモしておくのをおすすめします。なんたって暑いから、頭と心の中だけの記憶では秋まで残らなそうですよね。 今回は、こういう時期に思い出す シュミッツ先生のキーワード です。 学生時代、発表会の後、出来を振り返り悶々と悔しがる私たち...

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2018.06.22

アンデルセンの「絵のない絵本」から

奥原由子 4月に、同じ曲でも人それぞれ受け止め方はかなり違いますよね、と書きました。 同じようなことが、文学作品と読み手の関係にもあることを、村上春樹さんが書かれていることもお伝えしました。 今回は、アンデルセンの「絵のない絵本」、月に世界で見てきたものを語らせる短編集からです。 素晴らしい木々が茂り鳥が歌う森と、広々とした海の間の風光明媚な街道を馬車で通る人々のこと...

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2018.05.25

「喜ばしく誇らかに交感したい!」 発表会に臨む生徒の皆さんへ。

奥原由子 今年も発表会が近づいています。 リハーサルも本番も演奏後も喜ばしい幸福感を満喫したいですよね。 そのための キーワードは交感 です。 普段あまり使われない言葉ですが、心が互いに感じ合い、通じ合うことだそうです。 素敵な二文字ですね。 ▶︎ まず、自分が選んだ曲の何に惹かれたのか思い出しましょう。 あなたの心に届いた感動を発信した人、 作者と感謝...

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2018.04.24

音楽の受け止め方千差万別

奥原由子 同じ曲でも人それぞれ受け止め方はかなり違いますよね。 純粋にメロディや響きを味わって楽しむ。 音の組み立てや構造に惹かれる。 作者の生きた時代背景や生涯なども知りたくなる。 性格、生き方、考え方、社会との関係などなど詳しく知りたい。等々。 同じ人でも同じ音楽が年齢や状況によって感じるものが変わってくる。 子供の時は訳など考えないけど夢中になる。 大人に...

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2018.03.22

のびのび羽ばたけ女性達!

奥原由子 この所アメリカでは、正当に能力を評価されることを求める女性たちの声が大きく広がっていますよね。 グラミー賞やアカデミー賞の女性受賞者たちが感動的なスピーチをしています。中でも最下層から身を起こし、次期大統領とまで期待されている オプラ・ウィンフリー のゴールデングローブ賞でのものは特に圧巻。女性達を大泣きさせ、何回もスタンディングオベーションを巻き起こしたそうです。本国だ...

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2018.02.22

モーツァルト、人生の締めくくりに。

奥原由子 私たち日本人は、どう人生を締めくくるかを考えたり話題にしたりするのを避けがちですよね。実は私、還暦を過ぎてから意識し始めているんですよ。そこで、モーツァルトはどうだったのかに興味津々という訳です。 35歳で亡くなる彼は、30歳くらいから音楽で自分の 「心情」 を語るようになったと言われています。注文主の王侯貴族や出版社の喜ぶ、あくまで端正な心地良い音楽に 「哀しみ 」...

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2018.01.24

モーツァルトの「魔笛」~魔法の笛~笛の力

奥原由子 1月27日は、モーツァルトの誕生日です。 オペラ「魔笛」は35歳で逝った天才の最後のオペラです。 王侯貴族ではなく、庶民のためのものでした。 彼らは大喜び、拍手喝采、大歓声を巻き起こし、大成功。 その後1年ちょっとの間に100回も上演されたそうです。 でも彼自身は、それを見届けることなく、初演から2ヶ月後に世を去ります。 晩年、心身ともに苦しい生活をして...

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2017.12.21

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その7

奥原由子 「良いコンサートの感動は、ステージと客席の接点から立ち上り、 実り豊かなレッスンの成果は、先生と生徒の熱意の接点から生まれる。」 どちらも、一方だけのエネルギーでは、最良の結果は生まれないということ。 私たち日本人は、謙虚で礼儀正しいから、聴く時も習う時も受身に徹しがちですが、ベルリン滞在時代、他の国の人たちとの違いをひしひしと感じました。 コ...

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2017.11.24

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その6

奥原由子 「頭を高く、肩を低く、頭を高く、肩を低く。」 シュミッツ先生は、内容を的確に最短でイメージさせるオリジナルな「呪文」作りの名人でした。これもその一つ。 前回書きました、「姿勢と呼吸」の関連です。 普段姿勢の良い人でも、フルートを構えて譜面台の前に立ち、演奏を始めると、顔は譜面に向かって前下に下がっていきがちです。 この時点で、背中が丸くなり、胸、お腹など...

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2017.10.30

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その5

奥原由子 「フルートのテクニックで一番大切なのは姿勢と呼吸。」 フルートで音楽を奏でるのには、改めて考えてみると、驚く程多くのことの同時進行が必要ですよね。 吹きたいと憧れる曲の楽譜を読んで、指さばきやタンギングを練習し、全ての音域の音を美しく響かせる。 結果、ある程度流暢にメロディ線が描ける。 「うん、できた。頑張った甲斐があったというもの。」 ここまでだっ...

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2017.09.14

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その4

奥原由子 「『身体と精神と心』 良い演奏には、この三つとも大切。どれが欠けてもいけないよ。」 頭と体が頑張って優れた技術を身につけても、心が伴わなければ感動は立ち上らない。 逆に、感動する心だけあっても、実現する技術を持った体が必要だし、それらをコントロールする頭も大切。 ということだそうです。 言われてみれば本当にそうです。 演奏という行為は、夢中になれば...

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2017.07.27

感じ方、考え方は十人十色、千差万別。でも、目指すものは一つ、自身と周囲の「幸福度アップ」

奥原由子 発表会のほとぼりもそろそろ冷めて、距離を置いて振り返られる頃になったことでしょう。 私もです。 今回は事前に、選んだ曲の魅力や、どんな演奏を目指したいのかを書いていただきました。 投稿をプログラムに書き込みながら読ませていただき、皆さん一人一人の感じ方、考え方、目指すものの想像以上の多様さに、私自身は、正直改めて心底驚いていました。 でも、皆さ...

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2017.06.21

音楽を言葉で表現すると、音での表現力がアップする?

奥原由子 1月に、 ヴィクトル・ユーゴー の言葉、 「音楽は、言葉にできないことを、     しかも黙ってはいられないことを表現する。」 を書きましたが、今回は逆方向からのアプローチ。 「自分の手掛けている曲は、ただ指で弾けるばかりでなく、ピアノがなくても、 口で言えるようでなければいけない。」 シューマン の言葉です。 演奏者が...

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2017.05.26

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その3

奥原由子 発表会の準備が進んでいるこの時期に有効なキーワードです。 発表するとき、 「この音楽は、今、ここで、私の中から生まれてきたものです、という演奏を目指しなさい。」 と、いうもの。 そう言われても、具体的にどうして良いかわかりませんよね。 そこで、作者の発信したメッセージの流れる方向を、二つに分けて考えてみましょう。 一つ目は、作者から私たちに流れ...

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2017.04.20

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その2

奥原由子 今回のキーワードは 「情熱」 です。 シュミッツ先生はいつも、 「情熱ほど大切ことは無いよ。」 と、おっしゃってました。 この 情熱 とはどんなものかは、毎回のレッスンで実感させてくださいました。 たった一人の生徒に、かつて大ホールの聴衆を総立ちにさせた演奏と同じエネルギーを注いでくださったのだと思います。 まず、その曲の背景や特徴を明確に説...

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2017.03.23

ハンス・ペーター シュミッツ先生のキラキラ・キーワード その1

奥原由子 皆さんはこんな願望ありませんか。 いつでも、どんな状況でも、頭も身体ものびのびと、気持ち良く演奏したい。 それを叶えるのに、ベルリン芸術大学の恩師、ハンス・ペーター シュミッツ先生の教えが役に立つかと思い紹介します。 物事の本質を素早く見抜く感性と、深い知恵からの先生の一言は、 キラキラと星のように輝いて、目指す方向を示してくれます。 脳や身体、心理学等の研究...

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2017.02.16

初心忘れず、練習も心底楽しみたい。

奥原由子 「フルートで好きな曲が吹けたら楽しいだろうな。」 誰もがそう思って始めましたよね。 色々なことが、少しづつ出来るようになると、その度に嬉しい。 指導する先生も、「這えば立て、立てば歩めの親心。」と応援する。 そのうち、結果にこだわり、 「しっかり、きちんと、正しく、間違えないで吹かなくては。」 ということになる。 その気持ちが膨らみすぎる...

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2017.01.26

「音楽の表現するもの」 ヴィクトル・ユーゴー

奥原由子 「音楽は、言葉にできないことを、   しかも黙ってはいられないことを表現する。」 『レ・ミゼラブル』(『ああ、無情』)で知られる文豪、ヴィクトル・ユーゴーの言葉です。 すべてを言葉で表現することに生涯をかけた天才の、音楽に対する謙虚さに感動しました。 私たちの心にスルスルと届いてきて、 「そうそう、私が感じていたのは、これなのよ!」 「この音楽で、どうして...

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2017.01.01

モーツァルトへの感謝状

奥原由子 掲示板でお知らせしたように、昨年末モーツァルトの名曲集が完成しました。 嬉しいです! これでやっと、モーツァルトへの感謝状が発送できたように感じています。 彼との出会いは、小学生の時、大好きな祖母が亡くなった頃のことです。 病気がだんだん進み、衰弱し苦しむ姿にいたたまれない日々を過ごしました。 子供心にも、本人や家族には明るい顔をしなくては、と無理に頑張りました。 ...

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2016.11.16

生徒さんへのアンケート No.3

奥原由子 10月の発表会、出演感想のアンケートがぼちぼち提出されています。 「自由自在にフルートを操って、のびのびと音楽を表現する。」 路線の、確かな歩みが感じられる結果でした。 ◎発表前に、皆さんから個々に挙げられた目指すものの共通項を、 項目別に具体的に文字にしたことは有効 だったようです。 (詳しくは 8月23日版 を参照) A…具体的な音の表現 B…...

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2016.10.19

ボブ・ディラン、ベートーヴェン、ハンス・ペーター・シュミッツ

奥原由子 今、ボブ・ディランが注目されてる。 かつて『風に吹かれて』はショックだった。 こんな重たい内容を、こんなに軽やかに表現できるなんて! 歌詞も音楽も声も歌い口も。 彼の歌は、私たちが心の中に整理もできずに溜め込んで、ザワザワしているものに届き、ふわふわっと包み込んでくれた。 ベートーヴェンの有名な言葉、 「心から出たものだけが心に届く」 を思い出す。 ボ...

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2016.09.12

生徒さんへのアンケート No.2

奥原由子 発表会目前で、練習も佳境に入ってきましたね。 今回のアンケートは、 「吹いてみたい曲、吹いて好きだった曲」 。 人気曲はかなり重複が多かったです。 このアンケートの目的は、秋からの課題曲を、私が提案しないで、ご自分で選んでいただくためのものです。 ピアノ合わせや発表会で、仲間の演奏を聴く機会がありますし、この結果も参考になると思います。 ご覧になるとわかり...

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2016.08.23

生徒さんへのアンケート No.1

奥原由子 夏休みもそろそろ終わり、10月2日の発表会に向け準備が始まりますね。 まだ暑いから、最小限の時間とエネルギーで効率良く成果をあげたい。 このアンケート結果は、そのための参考になると思います。 内容の重複が多かったので、個々にではなく共通項毎にまとめてみました。 ◎「今回の発表で目指したいこと」 A… 具体的な音の表現  *出初めから綺麗...

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2016.07.28
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生徒さんからのメッセージ No.3の2

奥原由子 先週メッセージ掲載のつりがね草さんと奥原由子のやり取りに、今週も返信をいただきました。こういうキャッチボールは本当に嬉しいです。 現在のフルートへの気持ちに加え、先日の発表会の感想も書かれています。 発表会の感想というと、自分自身の状態と演奏の出来具合に集中しがちです。 ところが彼女の感想には、あの場の雰囲気を、主観と客観を織り交ぜて的確に表現されています。 そして仲間...

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2016.07.21
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生徒さんからのメッセージ No.3

奥原由子 小学生時代の横笛との出会いから終始一貫、音楽とフルートへの思いを育て続けてこられた、つりがね草さんからのメッセージです。

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2016.07.07

発表会を聴かせていただいて。

奥原由子 今回は、ソロとアンサンブル、混合のプログラムでした。 演奏したご本人は、まだ客観的に振り返ることはできないでしょうけど、 皆さん素晴らしい演奏でした。拍手、拍手です。 ソロでは、 お一人お一人の音楽に込めた気持ちがしっかりと伝わってきましたよ。 そして、この1年の成長もはっきりと立ち上っていました。 次のレッスンで、改めて確認し合って、喜び合って、来年への目標...

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2016.06.09
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生徒さんからのメッセージ No.2

奥原由子 今回は、しっかり大人になってから始められたお二人からのメッセージです。 他の事はそうはいかなくても、フルートだけは努力へのご褒美は必ずもらえます。 そして幾つになっても、いや今だからこそ、ちょっとでも前進した自分を感じるのは嬉しい。 そんなことを実感し直す、清々しいメッセージです。

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2016.05.05

ハンス・ペーター シュミッツ先生とフルトヴェングラー指揮ベルリンフィルの映像

奥原由子 先日妹が九州から上京し、大変なお土産を持ってきてくれました。 フルトヴェングラー指揮のベルリンフィルの映像に、シュミッツ先生が映っているのをインターネットで見た、と言うのです。 生徒さんも協力してくれて、探し当てたのがこのサイトです。 Furtwangler rehearsals Brahms Symphony No.4 in 1948,London ...

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2016.04.08
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生徒さんからのメッセージ No.1

奥原由子 生徒さん一人一人の希望にマッチした、より満足度の高いレッスン時間を作りたいと思っています。 そこで、普段のレッスン時間の中では伺いきれない、こんなことを問いかけてみました。 どうしてフルートを選んだの? フルートがあって良かったなって思うのはどんな時? これからの希望は? こんなお答えが寄せられました。

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2016.03.18
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[本音トーク]開設にあたって。

[本音トーク]開設にあたって。 私と皆さんがレッスンの時間の中で、思ったことや感じたことや考えたこと全部を話し合うのは限りがあります。また、メンバーの皆さんどうしが顔を合わせて語り合える機会もなかなかとりにくい。 そこで、このページを開設しました。 時間も場所も選ばずに語り合えるなんて,良い時代がきたものです。(中高年の実感) フルートの響きに魅せられて集まった私たちです。お互い頭を休め、感性をオープンにして、音楽...

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CD CD 体験レッスン受付中! お問い合わせ お子さんの初めての楽器として 中高年、今こそ!心と頭と身体のために 働き盛りの気分転換に 子育てお母さんのチョット息抜きに 前に吹いていた方夢を再び アンサンブルを楽しみたい方 音符、リズム、苦手さんも 体力、肺活量、自信がなくても ブラス部員のレベルアップに 今月の試聴曲をどうぞ▶