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2016.07.21
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生徒さんからのメッセージ No.3


奥原由子

小学生時代の横笛との出会いから終始一貫、音楽とフルートへの思いを育て続けてこられた、つりがね草さんからのメッセージです。

トーク参加者

つりがね草さんからのコメント

フルートと私
もう何年もむかしの小学生の頃、高学年になると「鼓笛隊」というのがあって、街の中を各小学校の児童が笛や小太鼓を鳴らしながらねり歩きました。縦笛が主だったのに、どういうわけか私の学年から横笛に変わりました。

縦笛、今でいうリコーダーはすぐに音が出ますが、横笛は簡単には音が出ません。担任で母と同じ年齢くらいだった女の先生は横笛の指導にとても熱心で、一人ずつオルガンのそばでテスト?をしては、音が出ると赤いテープ、次の課題をクリアーすると青いテープという具合に横笛の端にテープを巻いて皆を競わせました。

今思うと相当に邪道ですし、音楽の専門の先生ではなかったのですが、クラス全体がびっくりするほど横笛に取りつかれてテープが5色になるのを喜び合った気がします。いじめや、やっかみがあったという記憶はありません。

肝心のどんな曲を吹いたのかは覚えていませんが、その横笛指導の導入に、フルートの「メヌエット、アルルの女より」をレコード鑑賞しました。
初めて聴いたその曲と音色が、なんてきれいなんだろう!と子ども心に深く残ったことだけは、なぜか鮮明に覚えています。
どうやら、私のフルートとの出会いの原点は、この辺にあるような気がします。
あの黒い木製の横笛はどこへいったのでしょう。昭和のセピア色の小学生は「鼓笛隊」に入るのがちょっと得意だったのです。

今、時代を超えて残るフルートの名曲を、本物のフルーテイストの先生に教えていただけて、少しずつでも吹けていることがうれしくてなりません。


奥原由子より


まず、小学生にこんな素敵な「笛を吹く喜び」との出会いを作ってくださった先生に敬意を表します。

その時の体験が、今では素晴らしいフルーティストに育った少女に、「自分の気持ちは笛に託して表現できる」そして「笛を通して周囲の人達とつながれる」を実感させてくれたのだと思います。素晴らしいですね。

また、小学生時代の私と同じに「アルルの女のメヌエット」が、フルートとの出会いだったのは、ご縁ですね。

吹くことが嬉しくてならない、とおっしゃるつりがね草さん。
その気持ちははっきりとあなたの演奏から響き渡っていますよ。

これからも、情熱のこもった演奏を、私達にはもちろん、過去にあなたを育んでくださった方達にも思いを馳せて届けてくださいね。

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