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本音トーク本音トーク

2019.09.26

生き生きと歌え踊れオタマジャクシ達!


奥原由子

音符をオタマジャクシと呼び始めたのはいつのことかしら?
紙の上に作曲家達が書き認めたオタマジャクシ達。
このチビ達は、見かけによらず大きな使命を帯びたもの達だったようです。
(以下言い方様々ですが、音符=1音=オタマジャクシです。)

古今の偉大な作曲家達は、命がけの思いを彼らに託しました。
私がベルリン芸大でお会いした作曲家の先生(20世紀を代表する偉大な方)は生徒に「自分は心臓の血で音符を書いている。」と語っておられたそうです。
先月、「プロコフィエフの作品は一音一音が天才的だ。」と彼の先生が言っていたことも書きました。

そんな音符を名演奏家達がどう捉えているのでしょうか。

もう何回も書いてきましたが、シュミッツ先生は、
「一音一音で、何かを語りなさい。」とおっしゃってました。
レッスン時、私が無造作に吹いた音にはすぐに気付き、遠くにいても飛んで来て、「この音は何だ!」と指摘されたものです。

以前私はウィーンフィルのコンサートマスターの講習の通訳をしたのですが、
「音符の裏側に込められたものを読み取りなさい。」
と、指導されていました。
言い方は違うけど、意味合いはシュミッツ先生と同じだな、と思いました。

先月取上げたピアニストのトラーゼは
「ただ音符を並べるだけの演奏で面白いか?自分は曲に秘められたストーリーを語りたい。」

同じくピアニストのフリードリッヒ・グルダも。
「音の一つ一つにあなたの人生を込めなさい!そのことに集中しなさい!決して指を勝手に走らせてはいけないよ!」
そんなことを言う彼の演奏は、実際に年を追うごとに共感力も表現力も深みを増していきました。

ジョークの達人の彼は、こんなストーリーも語っています。
ベートーヴェンのソナタの一節、一つの音を連打する部分で、
「ここでベートーヴェンは、天国の門を叩いている。でも開けてはもらえない。」と。
因みに彼によると、モーツァルトはお願いしなくても、天使に大歓迎してもらえるそうです。

また、シューベルトの即興曲の録音を終わっては、
「自分がシューベルトなのか、シューベルトが自分なのかもう分からない。これを弾き終わってまだ生きているのが不思議だ。」だそう。
音符に託した命をこんな風に受けとってもらったら、天国のシューベルトはさぞ喜んでいたでしょうね。

(実は私、グルダの弾く1音1音に「yes!yes!」と言うくらい大好きなんです。)

作曲家が託した命を、時を越え国境も越えて演奏者に届けるオタマジャクシ達。キャッチされたものは空中に解き放たれて、聴き手の心に届けられる。

紙の上で静かに寝ているように見えるチビ達。軽んじちゃダメよね!

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