連休、今年はお家でお出かけ気分を!
奥原由子
家に居ながらにして、春の戸外を満喫気分になれる音楽をご紹介します。
こんな状況です。響きで全身を包んで、ニコニコと深呼吸させてくれる音楽は有効だと思います。どれも短い曲ではありませんが、ご心配なく。空気清浄機のように流せば良いのです。
まず、シューマン作曲の交響曲1番「春」。
年中何回でも満開の桜のお花見ができます。晴れ晴れとした、圧倒的な喜びが降り注ぎます。こんな100パーセントの幸福感に満ちた音楽は奇跡のようです。お好きな飲み物片手にどうぞ。
次は、ドボルザーク作曲の交響曲8番。
緑の中の森林浴が満喫できます。私はこの曲を「森の歌」と呼んでいます。まるでアニメの世界の様。始まりは大きな木々の大合唱や鳥の歌(フルートです!)。兎や鹿など動物たちも飛び回ります。一転俄かに嵐も来ますが、去るとまた平和が訪れます。途中、温かな村人の歌や、和気藹々の踊りの輪にも入れてもらえます。盛りだくさんの1日ですよ。
そして、マーラー作曲の交響曲4番。
爽やかな青空の散歩です。シャンシャンシャンシャン、と澄み切ったフルートで始まります。自然に呼吸が深くなって、心身が解き放たれていきます。最後にはマーラー本人が、ソプラノ歌手に「これは天国の音楽だ。」と歌わせています。雲の上で繰り広げられる、聖人たちの微笑ましい日常を見せてもらえます。
もちろん、ヴィヴァルディ作曲の「春」も有りです。
言わずと知れた、クラシック界切っての人気のロングセラー。作曲者本人が部分部分の説明をしている珍しい曲です。一度読んでみるのも面白いです。
どれも明るい、とっても明るい曲です。
しかし、作曲者の生きた時代も人生も、明るいばかりではありませんでした。
にも関わらず、こんな希望の世界を描いてくれたのです。周囲の人々に愛を込めて!
偉大な先輩の誠意に感謝しつつ、お互い元気にこのご時世を乗り切りましょう。