2022.02.10
達人にリズムあり
奥原由子
◉学生の頃「メトロノームは神様と思え」と教わった。
以来練習時は常にカチカチ鳴っていた。
◯基礎練習では、
呼吸練習時、横隔膜の自在なコントロール。
ロングトーンの始めや終わりや強弱のタイミングの目安。
指練習では、正確さと速さの限界越え。
◯楽曲の練習では、
速い曲では、テンポアップをサポートして最適探し。
ゆっくりな曲では、間延びしないようサポート。
そんなことで、私にとってメトロノームは神様というより、なくてはならない「親友」だと思う。いないと淋しい。
◉先日NHK番組「ガッテン」で、メトロノーム活用術が取り上げられた。
知能情報学の藤波努教授、脳神経内科林明人教授の研究結果が紹介された。
人間の脳や、心臓の鼓動、呼吸など身体の中のリズムに、外から入ってくるリズムがどのように影響しているかの研究。
外からの音に身体のリズムを同調させることを「引き込み」と呼ぶ。
これを活用することは、人間の心身の機能回復や増進に有効。
私たちの様々な動作に、規則的で程良いテンポのリズムをみつけられると、「無駄な力が抜けて」効率よく上達できるそう。
日頃の経験や修行で、力の強弱の適切なリズムを見つけられた人たちが達人。で、「達人にリズムあり」ということだそう。
なるほど、ガッテンガッテン!
こうなると、私の親友メトロノームは、やっぱり神様らしい。