2021.10.14
楽譜を見ながら聴く、スコアを見ながら吹く
前回ご紹介した名曲2曲。楽譜を見ながら聴いてみましたか?
ベルリン芸大では、オーケストラスタディというレッスンがありました。
膨大なオーケストラ曲の中で、フルートがキーパーソンを演じる部分だけを抜粋したものをマスターしましょうというもの。
抜粋と言っても全部演奏するのに丸一日かかる程のボリュームです。卒業試験のための必修でもありました。
メッチャ大変でしたが、日本では出会わなかったものなので新鮮でした。
◯この体験による効果は二つあります。
①その楽曲をただ聴いていた時と比べ、聴こえてくる情報量が格段に増える。
まず、それぞれの持ち味を活かし、役割を与えられ、雄弁に語る個々の楽器が聴こえてくる。
それらを統合して表現しようとした、作者の意図がよりハッキリ聴き取れる。
②そのおかげで、より鮮明になったイメージを、自分のフルートで表現したいという意欲が湧く。
◯この練習により、テクニックももちろんですが、表現力が確実にアップしたと実感してます。
そんな訳で、皆さんにも楽譜を見ながら聴く、スコアを見ながら吹く、をお勧めします。
前回ご紹介した名曲2曲は、楽譜を見ながら聴いてみてください。(もちろん吹いてみたらもっと良いです。)
また、名曲集の中からの課題曲は、ピアノスコアを見ながら聴いたり、吹いたりしてみてください。
一本のフルートパートの線にだけ集中するのと、全く違う世界が味わえます!
私も次のレッスンで聴かせていただくのが楽しみです。
奥原由子