2018.11.01
11月の講師演奏曲について
モーツァルト作曲 フルート四重奏曲第1番第2楽章
先月の第一楽章に続く第2楽章です。
憧れの人の窓辺でギターを爪弾きつつ歌うセレナード風。
就活不成功のマンハイムで、失恋までしてしまったモーツァルト。
人恋しさが切々と伝わってくるこの曲は、なんとも美しく、そして悲しい。
CDを録音する際、皆さんに繰り返し聴いていただくものだから、できるだけ明るく響かせたいと頑張りました。
でも、ダメでした。
一瞬の光明はあるものの、悲痛な訴えは消せませんでした。
日も短く肌寒くなってきたこの時期に、恐縮ですが一緒に泣いてください。
これもカタルシスと受け止めてもらえたら嬉しい。
涙が悲しみを洗い流し、希望へと向かわせてくれること請け合いです。
何たって「走る悲しみ、涙は追いつけない。」ですものね。
どんな困難も跳ね返し、全速力で走り抜いたモーツァルト 。
来月はこれに続く第3楽章をお聴きいただきますが、見事な気持ちの切り替え、明るい旅立ちを乞うご期待!!!
ということで。
奥原由子