2022.01.06
1月の講師演奏曲について
J.シュトラウス作曲 「春の声」
いつ聴いても、フレッシュな希望と明るい幸福感をもらえる曲ですよね。
若々しいこの曲ですが、生み出したのは何と、58才のシュトラウスと71才の巨匠リストです。
二人の中高年は、あるパーティで顔を合わせ、遊びながら作ってしまったのがこの曲だそうです。
後日、このメロディに触発された友人の脚本家ジュネが歌詞をつけます。
「春が来て、ヒバリは空高く舞い上がり、万物に生命が蘇り、悩みは皆消えてしまう……」
それを、ビアンキという名ソプラノ歌手が初演し大好評。
なんと素敵な大人のネットワークでしょう!
歳を重ねる間、苦難に出会っても、彼らは前向きな希望を持ち続けました。
その衰えを知らない情熱を支えていたのは、こういう音楽だったんですね。
今年も私たちの春は、「悩みは全て消え、全て良くなる……」とはいかないようですね。こんなときだからこそ、先人たちの残してくれた素晴らしい音楽からパワーをもらって、励まし合いながら乗り切りましょう!
奥原由子