2016.09.01
9月の講師演奏曲について
ラヴェル作曲 「亡き王女のためのパヴァーヌ」
7、8月は今年生誕150年のサティの曲をお聴きいただきました。
今月登場のラヴェルは子供の時、お父さんに連れられて、サティがピアノを演奏しているパリのカフェを訪れたそうです。
子供が好きだったサティと、多感な少年の出会い。
世代を超えて天才から天才へ、どんな電流が流れたんでしょうね。
ラヴェルは昼、穴を開けて星に見立てた雨戸を閉めて休み、
夜に作曲した人だそうです。
以前、彼がシャム猫を抱いている写真を見たことがあります。
私もシャム猫と暮らしたことがあるのですが、夜中に机に向かっているといつも手伝ってくれました。(時々船を漕ぎながら)
私のイメージですが、あの写真の猫もきっと、夜型の彼の作曲を 手伝っていたんだと思います。
ここからは、もっと私のイメージ。
この曲は、目を閉じると満天の星空を見せてくれます。
そして、星になってしまった、今は亡き大切な生命達が、
明るく輝いて、微笑みかけてくれるように感じさせてくれます。
小さな曲の中に広がる、大きな宇宙空間と懐かしい時空間!
ところであなたが、
あなたの大切な「亡き王女」達と出会えるのはどんな曲ですか。
奥原由子