2023.02.01
2月の講師演奏曲について
j.シュトラウス作曲 春の声
奥原由子
希望の春を呼びたい時はやっぱりこの曲。
いつ聴いても、フレッシュな希望と明るい幸福感をもらえる曲ですよね。
若々しいこの曲ですが、生み出したのは何と、58才のシュトラウスと71才の巨匠リストです。
二人の中高年は、あるパーティで顔を合わせ、遊びながら作ってしまったのがこの曲だそうです。
後日、このメロディに触発された友人の脚本家ジュネが歌詞をつけます。
「春が来て、ヒバリは空高く舞い上がり、万物に生命が蘇り、悩みは皆消えてしまう……」
この素晴らしい巨匠たちの生きた時代も明るいばかりではなく、彼らの人生も順風満帆でもありませんでした。
しかし苦難に出会っても、彼らは前向きな希望を持ち続けました。
その衰えを知らない情熱を支えていたのは、こういう音楽だったんですね。
「今は実現されていないけど、皆の叡智が結集されれば、必ず訪れる明るい希望溢れる春のような世界。」
ひととき、そんなイメージで包み込んでくれる音楽。
ありがたいです。