2017.12.01
12月の講師演奏曲について
グノー=バッハ作曲 アヴェ・マリア
クリスマスシーズンには、あちこちで聴こえてくるお馴染みの曲です。
知らず知らずのうちに、安心感や明るい希望を呼び覚ましてくれる曲だからでしょうか。
ところで、この曲は、100年以上の時を隔てた、ドイツとフランスの、二人の巨匠の合作なのです。。
ピアノ伴奏に聴こえるのが、バッハ作。メロディに聴こえるのが、グノー作。。
温かさと緻密さを併せ持ち、ゆりかごのように心地よく揺らぐバッハの名作。それに乗せて、まるで心の奥底から呟いた祈りが、天に向かって広がっていくような、のびやかなグノーのメロディ。
無信心者の私でも、思わず、今生かされていることに感謝したくなってしまいます。。
時や人種や宗教を超えて、共通の気持ちを呼び覚ます音楽の力に、改めて感じ入ります。
地球上のあちこちで、区別、差別、対立のスパイラルが止まらない昨今。。
将来が危ぶまれる地球号に乗り合わせた私たち。。
この曲のように、心を開いて、お互いを生かし合い、喜ばしく溶け合って、共に明るい希望に向かえたら!
そんなことを祈りつつ、今年を締めくくりたいと思います。
皆様、今年も一年ありがとうございました。
奥原由子