広くて響きの良い木のスタジオで気持ち良く吹いて、のびのび上達! 国立市のフルート教室ならフルル

国立市のフルート教室ならフルル | 国立 フルート教室 フルル・フルートプロジェクト国立市のフルート教室ならフルル | 国立 フルート教室 フルル・フルートプロジェクト

国立市のフルート教室ならフルル | 国立 フルート教室 フルル・フルートプロジェクト
  1. Home
  2. 講師演奏曲の解説集

講師演奏曲の解説集講師演奏曲の解説集

エントリー

2023.04.04

4月の講師の演奏について

モーツァルト作曲 
四つの歌メドレー オペラ《フィガロの結婚》《魔笛》より


奥原由子

1、もう飛ぶまいぞ、この蝶々《フィガロの結婚》
先月ご紹介の、公開されると市民が詰めかけ、彼らが口ずさむメロディが街中で聴こえたという曲がこれ。主人公フィガロが、周囲の女性皆に恋してしまう情熱過多だが憎めない青年をからかって歌う曲。

2、なんて素敵な鈴の音だ《魔笛》
モーツァルト最後のオペラ。俗っぽいチョイ悪な登場人物が、美しい鈴の音に心奪われ毒気を抜かれ、「何だこれは???」と歌う。音楽の魔法!

3、妙なる響きのたくましさ《魔笛》
主人公の王子は、魔法のフルートに支えられながら試練を乗り越え、愛と真理を求めて修行します。努力すればより良い明日は必ず開ける、と信じて進む青年の爽やかな気概が響きます。こんな音楽が、死を目前にした衰弱しきった人から生まれたなんて奇跡です!

4、おれは陽気な鳥刺し《魔笛》
パンフルートを吹きながらこの曲を歌うのは鳥捕り。王子と対照的に、修行も孤独も苦手。希望は、美味しいご馳走と可愛い奥さん。子供の頃から修行に明け暮れたモーツァルトの憧れの人生?。また自画像とも言われています。
ヨーロッパでは古くから、愛や希望のシンボルとして鳥が登場します。モーツァルトは天に帰る直前まで私達に愛や希望を届けようとしたのでしょうか。
2023.03.01

3月の講師の演奏について

モーツァルト作曲 フィガロの結婚序曲

奥原由子

草木も芽吹き、人も新しい事に遭遇する季節が来ましたね。
モーツァルトもこのオペラで新しい世界の幕を開けました。
この序曲、その喜びが「ジャーン、始まり始まりー!」と飛び出します。

それまで彼の音楽のマーケットは、否が応でも王侯貴族でした。
ですが、このオペラを待っていたのは庶民!
しかも、内容が…
封建時代真っ只中にあって、浮気者の殿様に奥方と家来達が一丸となってお灸を据えるというもの!

モーツァルト、採算度外視で嬉嬉としてのめり込みます。
天才のスーパーパワー炸裂です。
登場人物一人一人の泣き笑いが、生き生きと音楽になって立ち上ります。
それらが滑稽に絡み合い、ドタバタクルクル展開され、観客の目も耳も釘付けにします。
最後、殿様は跪いて謝り、奥方のアリア、全てを許し温かく包み込む「至高の愛」の音楽が響きます。光に打たれたような一瞬の後、全員が唱和し幕が降ります。

公開されると市民が詰めかけ、彼らが口ずさむメロディが街中で聴こえたそうです。モーツァルト、大喜び!
来月は、そのメロディお聴きいただきます。
2023.02.01

2月の講師演奏曲について


j.シュトラウス作曲 春の声

奥原由子

希望の春を呼びたい時はやっぱりこの曲。

いつ聴いても、フレッシュな希望と明るい幸福感をもらえる曲ですよね。

若々しいこの曲ですが、生み出したのは何と、58才のシュトラウスと71才の巨匠リストです。
二人の中高年は、あるパーティで顔を合わせ、遊びながら作ってしまったのがこの曲だそうです。

後日、このメロディに触発された友人の脚本家ジュネが歌詞をつけます。

「春が来て、ヒバリは空高く舞い上がり、万物に生命が蘇り、悩みは皆消えてしまう……」

この素晴らしい巨匠たちの生きた時代も明るいばかりではなく、彼らの人生も順風満帆でもありませんでした。
しかし苦難に出会っても、彼らは前向きな希望を持ち続けました。
その衰えを知らない情熱を支えていたのは、こういう音楽だったんですね。

「今は実現されていないけど、皆の叡智が結集されれば、必ず訪れる明るい希望溢れる春のような世界。」

ひととき、そんなイメージで包み込んでくれる音楽。
ありがたいです。
2023.01.10

1月の講師演奏曲について

モーツァルト作曲 アンダンテ(ピアノ協奏曲21番 第2楽章)

明けましておめでとうございます。
今年はモーツァルトの人気曲で始めたいと思います。

モーツァルトの音楽はとびきり明るくて軽快だから、その中に巧妙に忍ばされた暗い影は聴き逃してしまいがち。
でも、一旦その影の部分を心が察知してしまったらもう大変!気軽に聴き流せなくなってしまうから。
その瞬間から、憂いのない超天才モーツァルトが、私と悲しみを共有してくれる無二の親友になる。

子供時代から職業音楽家として、明るく屈託のない音楽を王侯貴族に納品することを求められ続けたモーツァルト。
人一倍過酷な自身の人生の生きる悲しみを、少しずつ練り込みたいと思い始めるのは当然ですよね。その本音の部分が年と共に膨らんでくるように思います。
このことが、次の時代の幕開けになったのでしょう。音楽を、個人としての意思や気持ちを表現するものにしてくれました。

この曲も、明るい日差しの元、爽やかなそよ風のような響きで始まります。
しかし程なくして黒雲が現れ、刻々と落ち込み始めます。どこまで沈んで
しまうのか心配になる頃、突然垂直に急上昇。太陽が微笑むホッとする世界に戻してくれます。
これが心底優しいモーツァルトです。私たちを暗さの底に置き去りにしません。必ず日向に、いえ、天国まで連れて行ってくれる。
「上を向いて生きようよ。明るい明日は必ず来るよ!」と。

今年こそは、この曲のように地球全体がV字回復、明るい喜びに満たされることを祈るばかりです。

奥原由子
2022.12.09

12月の講師演奏曲について

ビゼー作曲 メヌエット アルルの女より


この曲がきっかけで、フルートを吹きたいと思った方多いようです。


私もその一人。
出会いは小学生の時、学校で縦笛を吹き始めた頃。
父の買ってくれたレコード(ソノシート)からこの曲は流れ出てきました。
笛っぽい響きと、この曲の雰囲気になぜか惹かれ、何度も何度も繰り返し聴き、耳コピーして縦笛で吹きました。
それを聴いてくれた担任の先生が両親に、
「中学生になったらフルートを買ってやってくれないかね。」
と言ってくれました。
その時はフルートなんて見たこともない私達親子でしたが。
これが私とフルートの出会いです。

その恩人たちは、もう皆逝ってしまいました。
私も来年は節目の年を迎えます。
改めて、前向きな希望しか無かった子供の頃を思い出し、これからの生き方を考えてみたいと思っています。

30歳そこそこで逝った天才ビゼーの残した名曲は、これからも私の羅針盤になってくれると思います。

奥原由子
2022.11.10

11月の講師演奏曲について

ドビュッシー作曲 月の光

8日には、くっきりと皆既月食が見られましたね。
でも赤い月、私にはちょっと不気味に見えちゃいました。
その後、冴え冴えとしたいつもの輝きに戻り、ほっとしました。

こういう晴れ晴れとした月を見ていると、これまでの人生で見てきた様々な月を思い出します。懐かしい人達や風景や空気などなども蘇ります。
皆さんはどんな月を思い出しますか?

古今東西、様々な分野の芸術家達も月を愛でて素晴らしい作品を残していますよね。
この時期には、それらを読んだり聴いたりしたくなります。

ドビュッシーのこの曲は、本当に名曲だと思います。
空の彼方から降り注がれる晴朗な光。
それが地上を美しく輝かせる様。
それら全部を包み込み広がる大宇宙の響き。

これらが皆、この小品に凝縮され表現されているのは奇跡だと思います。
自然にこの振動に巻き込まれて深呼吸してしまう。
ドビュッシーに感謝です。ありがとう!

奥原由子

2022.10.04

10月の講師演奏曲について

モーツァルト作曲 ラルゲット ピアノ協奏曲第27番 第2楽章より

この曲の作曲は1月、その年の12月にモーツァルトは亡くなります。
収入も健康も失い、人生のどん底の彼の心から流れ出てきた音楽です。

不思議な静けさと、ほの明るさを持った子守唄のような響き。
何を思っていたのでしょう。
愛妻と子供達、すでに天国にいる両親と共に過ごした幸せだった子供時代。
それら全てが「愛おしい!」と歌っているかに聴こえます。

私事ですが、昨年の父に続き先月母を亡くしました。
こういう時寄り添ってくれるのがモーツァルトです。
小学生の時、最愛の祖母を無くした時以来、私の一大事の時は必ず来てくれます。

彼は歌曲で
「僕のお墓に来て泣いてくれたら、その涙を真珠にしてあげる。」
と言っています。
ウチのご先祖様達もそう言ってくれたら嬉しいんだけど。
そうしたら、私は箱いっぱいの真珠を楽しめるのに!

奥原由子

2022.09.01

9月の講師演奏曲について

ヴェルディ作曲 シチリアーナ「シチリアの夕べの祈り」より

この曲はオペラの中のアリア。結婚式でお花をもらった花嫁が「お花をありがとう」と歌う。
舞台は戦争の絶えなかった時代のシチリア。敵対する勢力双方の二人が出会い何とか結婚式まで漕ぎ着けるが、直後悲劇に見舞われる。
言わば、シチリア版“ロミオとジュリエット”。新しくは、“ウエストサイドストーリー”。
人類はいつになったらこんな悲劇を繰り返さなくなるんでしょうか。

この曲には、「今は生きている!」という喜びが溢れています。
緊迫した過酷な状況に屈しない、誇り高い気っ風の良さが爽快です。
その上、明るい希望さえも響き渡ります。

作者ヴェルディの生きた時代は、イタリア独立運動の最中でした。
彼は周囲の人々を励ましたいとの願いを込めてオペラを作曲しました。
そんなヴェルディは、今でもイタリア人にとって心のヒーローのようです。

奥原由子

2022.08.02

8月の講師演奏曲について

ヴィヴァルディ作曲 かわらひわ

暑いですね。
今月も水辺に惹かれちゃいました。
ひんやりと澄んだ流れの辺りの木陰でゆったりしたいですよね。
小鳥の声を楽しみながら。

ところで、最近鳥達の囀りの意味するところが解ってきているようですね。
複数の種類の小鳥達が、共通の状況に遭遇し、それぞれ独自の鳴き方で鳴きますが、お互いに理解しあっていることも解ったそうです。
興味深いです。

でも、普段いつも聴こえてくる鳥の声の意味が全部解ったら、どうでしょう、ちょっと疲れるかも。

この曲のようにイメージを音楽で表現されたのは大歓迎です。
ヴィヴァルディの音楽は、本当に好きです。

奥原由子

2022.07.04

7月の講師演奏曲について

シューベルト作曲 ます

地球温暖化をしっかり思い知らされる猛暑!
人類一丸となって知恵を結集しなければならないのに、連日伝えられる理不尽なニュース。

こんな昨今、この曲から聴こえてくる冷え冷えの清流の響きは救いです。

ヨーロッパには、「水の精達の笑いさざめく声の聴こえるところに悪魔は近付けない」という言い伝えがあるようです。
全人類が清流のほとりで、彼女達の明るいさざめきと、心地よい涼風を満喫できる日を祈りたいです。

奥原由子

ページ移動

CD CD 体験レッスン受付中! お問い合わせ お子さんの初めての楽器として 中高年、今こそ!心と頭と身体のために 働き盛りの気分転換に 子育てお母さんのチョット息抜きに 前に吹いていた方夢を再び アンサンブルを楽しみたい方 音符、リズム、苦手さんも 体力、肺活量、自信がなくても ブラス部員のレベルアップに 今月の試聴曲をどうぞ▶